化学物質の規制は子ども基準で!

毎日の生活の中で、私たちは多くの化学物質にさらされています。建物の建材や塗料、接着剤などから放散される揮発性の化学物質で、頭痛や不眠、イライラなどに悩まされる症状が出てきて、そのままの環境にいると「化学物質過敏症」を発症してしまいます。普通の化学物質の安全基準は、成人男性を基準にしており、成長する子どもの旺盛な吸収力を考えると、子どもへの影響が大きく心配されます。

東京生活者ネットワークは、都議会でこの問題を取り上げ2002年に、「子ども化学物質ガイドライン」を東京都に策定することができました。その結果、子どもが出入りする施設では、鉛を使った塗料は排除されました。また、人体に有害なグリサホート等を主成分とする除草剤は、学校や公園、通学路において使わないように、自治体に要望しています。

最近「いい香りがずっと続く」が売りの柔軟剤や消臭剤、除菌剤などがテレビで頻繁に宣伝されています。しかし、除菌スプレーの成分(4級アンモニウム化合物)は、微量でも生殖毒性が指摘され、化学合成された強い匂いで体調不良を起こす人もいます。

身の回りにあふれる化学物質から子どもを守るために、子どもにあわせた環境安全基準をつくります。

街頭で子ども政策を訴える関口江利子

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