世界で唯一の戦争被爆国だからこそ、核兵器禁止条約への参加を訴えます!

核兵器の開発・保有・使用を禁じる核兵器禁止条約が、2020年1月22日に50カ国で発効しました。この条約では、核兵器は壊滅的で非人道的であり、核兵器を完全に廃絶することが必要であると明確に示しています。122の国と地域が賛成して2017年に国連で採択され、これまでに51カ国が批准しました。

平和を脅かす最も危険なもののひとつ、核の脅威に、世界が力を合わせて立ち向かう最初の一歩となりました。これにより核軍縮の機運が高まり、今年8月に開かれる核拡散防止条約の再検討会議で、停滞してきた議論を後押しすることにも大きな期待をします。

しかし、条約には核拡散防止条約にも参加している核保有5大国(アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国)や、核抑止力(核の傘)に依存する日本などが参加していません。唯一の戦争被爆国である日本が牽引役を果たしていないことは本当に残念です。

菅総理大臣は「政府の立場に照らし、署名する考えはない」と明言しています。一方で「唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた、国際社会の取り組みをリードする使命がある」とも表明しています。核兵器保有国と非保有国との「橋渡し役」を自任するなら、具体的に実行すべきであり、核の傘がむしろ平和への日本の足かせになっていると感じざるをえません。

世論調査では72%の人々が核兵器禁止条約に批准すべきと回答しています。民意を反映できない政治には意味がありません。私たちは、絶対に将来の子どもたちへ核兵器を残してはいけないという強い意志を持って政治に訴え続けていきます。

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